青森山田優勝の原動力! チリ国籍のドリブラーに日本帰化待望論

海外サッカー日本人選手
1: 2019/01/17(木) 21:18:51.45
第97回全国高校サッカー選手権は、青森山田(青森)の2年ぶり2度目の優勝で幕を閉じた。

流通経済大柏(千葉)との決勝(14日、埼玉スタジアム)で、MF檀崎竜孔(だんざき・りく=3年)の決勝弾をアシストしたのが、チリ国籍のMFバスケス・バイロン(3年)。檀崎や、同僚のDF三國ケネディエブス、相手DF関川郁万ら、大会後にJクラブ入りするホープが居並ぶ中、大志を抱いて東北社会人リーグ1部・いわきFCへ加入する異色のドリブラーがひときわまばゆい輝きを放った。

後半18分、スタンドがどよめいた。右タッチライン際でパスを受けたバスケスが、懐の深い切り返しを2度も見舞ったからだ。まず中へ。直後に縦へ。マークについた2人の相手選手を置き去りにし、利き足とは逆の右足から放ったクロスは、檀崎の勝ち越しゴールのおぜん立てとなった。

「僕の切り返しには誰でも引っかかります。小学生の時に大人とサッカーをしても、あの切り返しだけは無敵でした」チリで生まれ育ち、9歳で家族とともに来日。南米仕込みのトリッキーかつ重心の低いドリブルの原点は、母国でいとこと繰り広げたユニークな練習にある。

「ボールを使わずにシミュレーション練習をしていました。どちらがうまくコケられるかって。日本で本格的にサッカーを始めてドリブルをすると、PKを多くもらいました。倒れ方がプロみたいだとよく言われて」中学卒業時にはJクラブのユースから声をかけられたものの、厳しい環境で成長したいと青森山田を選んだ。待っていたのは、公式戦に出られない日々だった。

「それじゃあプロに行っても通用しないぞ」黒田剛監督に厳しく求められたのは、守備の意識と右足の精度の向上。最終学年になって要求を満たし、最初で最後の選手権で一戦ごとに脅威を増していった。

関係者の間では「日本に帰化してほしい」との期待の声が高まっている。18歳はちょっぴり戸惑いながら「20歳にならないと帰化はできない。まだ2年あるので、両親とも話していきたい。どうなるか分からないけど、今の夢はチリ代表です」と明かした。

卒業後は東北社会人リーグ1部のいわきFCへ加入する。数えると“J5”に当たる下部リーグ。外国人枠扱いとなるため、J1などでは出場機会が限られるが、いわきFCの外国人選手はバスケスを含めて2人。J1をしのぐ練習環境も見て、急がば回れの心意気で、海外移籍を含めた飛躍を狙う道を選んだ。

「すべては自分次第。強い志があれば大丈夫」。なおさら2年後の決断が楽しみになる。(スポーツジャーナリスト・藤江直人)

2019年1月16日 17時0分 ZAKZAK(夕刊フジ)
http://news.livedoor.com/article/detail/15881038/

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