なぜ神戸のビジャは不発に終わったのか?

海外サッカー日本人選手
1: Egg ★ 2019/02/23(土) 11:58:39.40
フル出場した37歳の点取り屋は、前半に幾度となく華麗なテクニックを披露。ビッグネームの片鱗をのぞかせた。後半32分に喫した決勝点は右CKのこぼれ球を、DF山下達也に押し込まれたもの。崩されてはいないだけに、ビジャに続いてイニエスタも「全体的にはいい試合ができた」と努めて前を向いた。

しかし、リオネル・メッシを「偽9番」あるいは「ゼロトップ」にすえ、ヨーロッパを席巻したFCバルセロナをダブらせるヴィッセルの選手配置と戦いぶりは、残念ながらセレッソの想定内だった。

「ゴールにつながることが多いので、真ん中で動かれるとやっぱり怖い。今日はサイドに張って、ドリブルで仕掛けてくるプレーがけっこう多かったけど、僕たちもそう簡単には侵入させなかったので」

ビジャの脅威をほとんど感じなかったと振り返ったキム・ジンヒョンは、今シーズンから指揮を執るミゲル・アンヘル・ロティーナ監督による、守備陣へのアプローチをこう明かす。

「いまは監督とコーチが、僕たちがなるべく2対1の(数的優位な)状況を作れるポジションを取らせている。その部分でビジャ選手に一人が外されても、もう一人がすぐにつくことができていた。攻撃面はあまりよくなかったけど、守備だけは監督の求める戦術を実践してくれたと思う」

長い指導者人生でリージョ監督は常に理想を追い求め、ロティーナ監督は対戦相手の長所を緻密なポジショニングで打ち消す戦い方を積み上げてきた。舞台を日本に変えたスペインの同胞対決はまずは後者に軍配があがり、ビジャの不発も導かれたことになる。

昨夏にイニエスタが加入し、昨秋にはリージョ監督が就任。さらに今オフにビジャが加入し、さらに加速化された感のあるヴィッセルの「バルセロナ化」を、ロティーナ監督はこう看破していた。

「世界の超一流と呼べる素晴らしい選手たちがそろっていて、そのうえでリオネル・メッシが違いを作っていた。プレー内容に関しても結果に関しても、ほとんどの試合で彼が決定的な選手になっていた」

昨シーズンのリーグ戦におけるヴィッセルのチーム得点王は、5ゴールで並んだポドルスキ、FWウェリントン、夏場にFC岐阜から移籍したFW古橋亨梧の5ゴール。当然ながら物足りない数字だし、アメリカのニューヨーク・シティFCからビジャを獲得した狙いも、言うまでもなく得点力不足の解消にある。

しかし、ふたを開けてみれば真ん中ではなく、左サイドを主戦場とする起用だった。思い描いていた光景と違ったからか。試合後にはヴィッセルのオーナーで、親会社の楽天株式会社代表取締役会長および社長の三木谷浩史氏がロッカールームのリージョ監督のもとへ直行している。

「この試合のために多くの時間をかけて準備してきた。結果的には上手くいかなかったが、シーズンはまだ始まったばかりだし、我々が目指しているものは必ず高いところへたどり着くと信じている」

ビジャは心配無用を強調し、スペイン代表時代の盟友、フェルナンド・トーレスを擁するサガン鳥栖と対峙する3月2日のホーム開幕戦を見すえた。しかし、上手さと怖さを融合できず、ゴールと勝利を奪えない状況が続けば、やがてはビジャのポジション論争が勃発するかもしれない。

2/23(土) 5:00配信
2019-02-23_15h05_38
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190223-00010000-wordleafs-socc&p=1


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