フランス・パリを拠点に活動する気鋭の若手建築家、田根剛氏。2006年、26歳でエストニア国立博物館(16年完成)の国際コンペに優勝、12年の新国立競技場のコンペで「古墳スタジアム」が最終選考に残るなど、国内外で注目される存在だ。高校時代にはプロサッカー選手をめざしてJリーグのクラブユースに所属した田根氏に、東京・渋谷の「スクランブルスタジアム」構想などについて聞いた。
■代々木公園にスタジアム
――東京都渋谷区の外郭団体「渋谷未来デザイン」が9月、代々木公園にサッカーやエンターテインメントなどを楽しめる多目的スタジアムをつくる構想をまとめました。
「ようやく構想を発表した段階です。ここからスタートして多くの人の賛同を集め、実現に向けて頑張っていこうという長い道のりのプロジェクトです」
「きっかけは渋谷未来デザインの方から『代々木公園にスタジアムをつくってプロのサッカーチームを呼びたい』と相談を持ちかけられたことです。新国立競技場の国際コンペで最終選考に残った『古墳スタジアム』を評価していただいて、(高校時代にJリーグのクラブユースに所属するなど)自分がサッカーをやっていたことも期待のひとつでした」
■高層化された空間はすべてをのみ込む
「それから半年ぐらいかけて、練り上げたのが『スクランブルスタジアム』です。古墳スタジアムをそのまま踏襲しようとは思っていませんでした。あれは神宮外苑でしか生まれてこないアイデアでしたので。代々木公園という場所を考えたときに、明治神宮とともに生まれた代々木の森が広がり、・・・
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