◇パリ五輪男子サッカー1次リーグB組　アルゼンチン1―2モロッコ（2024年7月24日　ジェフロワ・ギシャール競技場）

　パリ五輪のサッカー男子は開会式に先駆けて24日から始まったが、アルゼンチン対モロッコ戦で前代未聞の事態が次々に発生。“大混乱”のまま後半アディッショナルタイム16分に試合が一時中断。その後、異例の無観客試合で再開した結果、中断直前のアルゼンチンの“同点ゴール”がVAR判定によって取り消され1―2と敗れ、まさかの黒星発進。一方、モロッコは“歴史的大金星”を挙げた。

　まさに前代未聞となった“開幕戦”にスペイン紙マルカ（電子版）は「五輪スキャンダルだ!爆竹、フィールド侵入、試合中断、2時間後にゴール取り消し…そしてアルゼンチンの敗北」と優勝候補アルゼンチンのまさかの黒星発進について報道。衝撃的な場面の連続に「これまで見たことがない」と伝えた。

　AP通信はアルゼンチンの黒星発進に「五輪サッカーはモロッコサポーターが乱入し、暴力的で混乱したスタートを切った」と報道。

。「試合が中断されるまでに、ピッチ上にはボトルやカップが散乱していた。FIFAのウェブサイトでも試合終了が宣言され、当初は試合終了の笛が鳴ったと思われていた。だがこの騒動から1時間後に試合が正式に終了したわけではないと確認し、同点ゴールが認められるかどうかはVARで再検討する予定になった」と、FIFAすら一時は2―2で試合終了したと勘違いしてしまう混乱ぶりを説明した。

　また、アルゼンチンメディアのTYCスポーツは「歴史的なスキャンダル。VARによって2時間後に得点が取り消され、アルゼンチンは黒星発進となった」と報道。アルゼンチン代表のマスチェラーノ監督が試合後「これは人生で見た最大のサーカスだ」と嘆いたことも伝えた。

英語のサッカーのフォーラムなどから海外の反応をまとめました

アルゼンチン代表のエンソ・フェルナンデス選手がSNSに投稿した動画に、南米選手権優勝後のチームバスの様子が映っており、選手らが一部のフランス代表選手を標的とした差別的な応援歌を歌っていた。アルゼンチンは2022年ワールドカップ（W杯）決勝でフランスを破って優勝している。