- 1 名前:Egg ★:2018/10/30(火) 21:32:12.95 ID:CAP_USER9.net
- およそ20年、盟友として幾度となく修羅場をくぐり抜け、日本サッカーを牽引してきた岡田武史と小野剛。11/6発売の『フットボール批評issue22』では盟友による特別対談を実現。悲願の初出場となったフランスワールドカップと、躍進を遂げた南アフリカワールドカップの舞台裏、そして、ロシアワールドカップから見えた日本サッカーの未来について語り合った。今回は南ア大会でのエピソードを一部先行して公開する。(構成:粕川哲男)
●“守備的サッカーへの変更”ではない躍進の理由
小野 僕が技術委員長だったので、岡田さんにお願いして第二次岡田体制が始まりました。南アフリカW杯に向けたメンバー選考のときも一緒でしたね。浅草の焼鳥屋の2階を借りて、そこから(川口)能活に電話しました。
岡田 経験があって、みんなをまとめられる選手が欲しかった。だからアイツに電話して「力を貸してくれるか」と聞いたら、「少し考えさせてください」とぬかしよった(笑)。それで30 分くらいして電話がきて、「いま言ったのは23 人のメンバーとしてですか? サポートメンバーじゃないんですか?」と言ってきた。「違うよ ! サポートメンバーにお前を入れてどうすんだ」と。
小野 どうも時間がかかるなと思ったら、勘違いしていたんですよね(笑)。
岡田 でも、能活のおかげだよ。選手たちの目が覚めたのは。大会前、俺がアイツに選手同士でミーティングしてくれと頼んだ。選手たちが、新しい戦い方が腑に落ちているのか確かめたかったから。でも、アイツは俺に報告してこない。「どうだった?」と聞いたら「いいミーティングでした」と素っ気ない。あとで聞いたら選手たちが喧々諤々、本音を言い合ったんだって。それを報告したら、俺がまた怒り出すとでも思ったんだろうな。
小野 アイツなりにかなり気を遣ったんですよ。
岡田 そのあとも練習試合があって、俺は何も変わっていないと感じたけど、選手たちはあのミーティングがあったから、自分たちで動こうと思ったんだろうな。
小野 あの大会も素晴らしかったですね。
岡田 みんな戦術変更して守備的にしたのが良かったと言うけど、やっぱり、選手たちが自分たちで動き始めたのが大きかった。ロシアW杯もそう。日本人というのは、ハッキリ言うと主体性がなくて自立していない国民と言える。自分の人生は自分で決められるのに、すべて人のせい、周りのせい、環境のせいにしている。
小野 そうですね。
つづく
10/30(火) 10:10 フットボールチャンネル
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181030-00010000-footballc-socc写真
https://amd.c.yimg.jp/amd/20181030-00010000-footballc-000-1-view.jpg
- 2 名前:Egg ★:2018/10/30(火) 21:32:26.73 ID:CAP_USER9.net
- ●「この国はリーダーが必要なんじゃなくて、主体性のある大衆が必要」
岡田 いま問題になっているスポーツ界のパワハラの問題も、殴って勝つ現実があるから起きてしまう。それは、選手が主体性を持っていない証拠。監督に殴ってもらって初めてコノヤローと奮起する。これはブラックパワー。ブラックパワーはものすごく強力だけど長続きしない。そうじゃなくてホワイトパワーと言うかどうか知らないけど、選手たちが主体性を持って動いて、勝つ日が来なきゃいけない。そういった意味での大きな実験を、いま今治でやっているんだよ。
小野 今治での様々な活動はまさにそうですね。
岡田 メソッドとかいろいろ言っているけど、一番大事なのは自分で自分の人生を生きることができる、主体性のある人間になれるかどうか。うちの会社でも、残業しないで早く帰れと言うと、「仕事があって帰れません」と言う。いや、お前がいま席を立って、家に帰ればいいだけ。帰れる。そうして「これだけ仕事が多過ぎてできません」と言えばいい。人のせいにしないで、「お前が自分で自分の人生を選べばいい」と言っている。この国はリーダーが必要なんじゃなくて、主体性のある大衆が必要なんです。
小野 一人ひとりが主体性を持つことの大切さですね。
岡田 これまでずっと、国民性や制度、教育の問題としてきたから、簡単じゃないことはわかっている。だけど、ひょっとしたらスポーツで変えられるんじゃないかと思い始めて、そういう希望を持って今治で頑張っている。よく言うじゃん。試合後「リードを守るのか、もう1点取りにいくのかわかりませんでした」と。あれを聞くとバカじゃねぇかと思う。そんなの、お前たちが決めればいいんだから。
(文中敬称略)
岡田武史(おかだ・たけし)
1956年8月25日生まれ。大阪府立天王寺高等学校から早稲田大学。大学卒業後、古河電気工業に入社しサッカー日本代表に選出。 引退後は指導者の道に進み、1997年に日本代表監督となり史上初のW杯本選出場を実現。その後、横浜F・マリノスやコンサドーレ札幌などの監督を経て、2007年から再び日本代表監督に。10年のW杯南アフリカ大会でチームをベスト16に導く。中国・杭州緑城の監督を経て、14年11月四国リーグFC今治のオーナーに就任。日本サッカー界の「育成改革」、そして「地方創生」に情熱を注いでいる。小野剛(おの・たけし)
1962年8月17日生まれ。千葉県立船橋高等学校から筑波大学。各カテゴリー日本代表チームのスカウティング(戦力分析)活動を行い、アトランタ五輪での28年ぶりの五輪出場、「マイアミの奇跡」などに貢献。その後、フランスW杯アジア最終予選途中、岡田監督にコーチとして抜擢された。2002年には、サンフレッチェ広島監督としてチームを指揮。1年でJ1復帰を果たす。2006~2010年まで日本サッカー協会技術委員長。2009年からFIFAインストラクター。2017年からFC今治のコーチディベロップメントマネージャーを務めながら、2018年から再び日本サッカー協会技術委員に。引用元: http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/mnewsplus/1540902732
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Source: フットボール速報