かつて日本サッカーには、圧倒的なスピードや独創的な攻撃センスを持つ「一点突破型」の選手が多くいた。しかし、近年は個の才能よりも戦術理解やハードワークが求められ、自由な発想を持つ選手が育ちにくくなっている。その背景には、遊び場の減少や「減点法式」の指導がある。型にはめる育成が続けば、日本サッカーの未来はどうなるのだろうか?いまいちど、個性を活かすための指導の在り方を考えなければならない。※本稿は、中村憲剛『才能発見「考える力」は勝利への近道』(文藝春秋)の一部を抜粋・編集したものです。
スピード型選手が減った理由 自由な遊び場が生む発想力
同点で迎えた試合の終盤に、ずば抜けて足の速い選手が途中出場で入ってきたら?
対戦相手にとっては厄介でしょう。その選手が技術に難があったとしても、スピードで振り切られて失点につながるシーンを作られてしまう可能性があるからです。
レーダーチャートのひとつが突出している「一点突破型」とでも言うべき才能が、かつてはいたと聞きます。21世紀の今よりも多くいた、と。
なぜ、減ってしまったのでしょう。
色々な理由が考えられます。
僕がサッカーを始めた1980年代の日本では、小学校の校庭でも、近所の公園でも、ボールを蹴ることができました。公園にゴールはないので木と木の間にボールを通したら1点とか、周りで遊んでいる子どもたちにボールが当たらないようにすると・・・
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